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世界初、ヒマラヤ登山をネット中継

1999年11月2日
 全世界で1億5000万人といわれるインターネットユーザーの中で、“秘境”から情報発信という点で彼らの右に出る者はほかにいないだろう。

 札幌山岳連盟のマナスル登山隊(江崎幸一隊長)は、10月18日、マナスル北峰への登頂に成功した。過去に2度しか登頂例がなかった同峰への挑戦の一部始終がインターネット上で公開されている(http://www.pjm.co.jp/manaslu)。登山隊が現地から電子メールや画像を東京の連絡事務所に送り、連絡事務所がホームページに仕上げて、世界に発信している。

 登山隊はこの後、11月後半から来年1月にかけてマナスル本峰、3月から6月にかけて世界最高峰のエベレストに挑む。この様子も同じくインターネットで“実況”する予定だ。

 世界初のネット登山中継は、コンパックコンピュータがパソコンとサーバー機を、コダックがデジタルカメラをリコーがファクス機をそれぞれ無償提供し、側面支援をしている。

 厳寒の冬山ならではの苦労は多い。ノートパソコンは液晶画面が凍結しないよう毛布でくるむなどの厳重な防寒対策が必要。また、デジカメで撮った画像を送るにも、インマルサット(国際移動衛星機構)の設備を使うため、1画像につき4500円の通信費がかかる。「本当は動画なども盛り込みたいが、コストの高さから今回は涙を呑んだ」(連絡事務所でサイト構築を手がける本谷裕二氏)という。

 だが、インターネットは、登山隊に正確な気象情報だけでなく、「仲間とのメール交換を通じた精神的な支え」(本谷氏)をもたらした。冒険の世界における「e革命」が、ワールドワイドウェブ(世界に張り巡らされた蜘蛛の巣)の網目をますます細かくする。(三橋 英之)
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